考えごと

制作について

2012.08.24槇島 藍

お引っ越しして、毎日冒険してるような時間がすぎて、ネットがやっと開通しました。
もう処暑で夏が終わって秋になるなんて。信じらんない・・・

制作について、この夏の「マテリアルとはなんぞや?」の課題について、なんとなーーーくのもんやりしたとこから、いまだ言語化できないけど、「こういうことじゃないか、なぁ」の見当がつけられそうです。ものすごく時間がたたないとことばで考えること、できなさそう、、、なので続行して考えつつ手を動かします。

ものつくりをしている人は、自分以外のものつくりの展覧会や展示会にしばしば足を運ぶと
思われますが、素晴らしいしごと、うつくしいわざ、には、エネルギーがあって人の組成を変えるのだと思う。

しんしんとがんばりたいと思います。

マテリアル

2012.07.02槇島 藍

マテリアル:素材 についてこの夏考えていこうと思います。

以前震災前~震災後の時期に現代美術館でやった淺井裕介さんの連続ワークショップ「根っこの森」で消えてしまう素材に絵を描くことでおおきな作品をつくり、その自由さに胸がすくような思いがしました。

自分にとってキャンバスの支持体プラス油絵の具というやり方がいちばん手になじむのだけど、マテリアルから自由になるのは、どういう方向があるのか、考えていきたいのです。

たとえば急にガムテープやアルミホイルの素材でなにかをつくる方向ではないけれど。
日本画や油絵の顔料が美しいのは、心底そう思う。
ただ、美しい素材をつかった美しい絵画です、っていってる時点でマテリアルに完全に支配されてるというか、ダイヤモンド>顔料>紙 みたいな概念でずっとこれからもやっていける気がしてこないのです。


じゃあ自分にとって素材ってなに?
とあくまでもひとり相撲というか自分で考えていくことしかできないのですが、暑い時期の宿題です。欲を捨てたいわけでも悟りたいわけでもないけど、大人になってどうしても物質を得ることばかり考えてしまうのって、この自分にとってのマテリアル問題にヒントがあるような気がするのです。

ねがいは「普通」

2012.06.21槇島 藍
「若き芸術家たちへ(ねがいは「普通」)」中公文庫
佐藤忠良 安野光雅

それにしてもこの副題最高にいいな~と思ってたら、もとは原題で、
改題して芸術家を目指す若い人に読んでもらおうと目論でのこと、らしい。

佐藤忠良の話し言葉が落ち着くし、「爆発だ!」っていわなくても芸術とは
なにかを真摯に伝えようとしてるのがとてもよい。
巻末で安野光雅が美しいとはなにか?に明確な考えを論じてるのも面白い。

普通であることや、極端であること、そのどちらも浅薄にみえる表現ばかりにみえて、
というか、ほぼ自分の身も心も「うっすいな~うわっつらだな~」と思う毎日ですが、
そこから抜け出したい思いや問いに関するヒントがたくさんこの本にある気がしました。